雨や雪、結露などの水分がスレートに浸透すると内部から劣化が進行します。
特に凍結と融解を繰り返すと、スレートにひび割れが生じやすくなります。

昼夜や季節による急激な温度変化はスレートの膨張と収縮を引き起こし、ひび割れの原因となります。

長年の使用によりスレートの成分であるセメントが徐々に劣化していきます。
これにより強度が低下し、破損しやすくなります。

強風や台風、豪雨などの厳しい気象条件は、スレートの劣化を加速させる要因となります。
また紫外線もスレート表面の塗装を傷めるため、美観の低下につながります。

これらの劣化は時間とともに進行していくため、定期的な点検が非常に重要です。
少なくとも年に1回は屋根の状態をチェックし、早期に問題を発見することが、大規模な修理を防ぐ鍵となります。

小さなひび割れや欠けはコーキング材を使用して補修することができます。
以下の手順で行います。

①ひび割れ部分をワイヤーブラシなどで清掃する
②プライマーを塗布し、乾燥させる
③コーキング材を充填する
④表面を平らにならす3

この方法は比較的簡単ですが、完全な防水性を保証するものではありません3。

スレートに大きな欠けや損傷がある場合は該当部分のスレートを新しいものと交換します。
手順は以下の通りです。

①損傷したスレートを取り外す
②新しいスレートを適切なサイズに切断する
③新しいスレートを取り付け、シーリング剤で固定する

部分交換は周囲のスレートとの調和や防水性の確保が重要となります。

スレート屋根の部分修理を検討している場合、葺き替えやカバー工法も併せて検討することをおすすめします。
部分修理は効果が限定的であり、屋根下の防水シート（ルーフィング）の劣化には対応できません。
全面改修の費用は高額になりますが、長期的には費用対効果が高い場合があります。
葺き替えは既存の屋根材や下地を撤去して屋根全体を新しくする工法です。
カバー工法は既存の屋根材の上に新たな屋根材を施工する工法です。
どちらも屋根全体は新しくなるため防水性や耐久性は高くなります。
一方で葺き替えは屋根材の撤去費用などで工事費用が高くなってしまいます。
またカバー工法は屋根の下地が傷んでるときは行えないので注意が必要です。

定期的な点検を行うことで屋根の劣化状況に早く気づくことができます。
屋根の劣化には早期での対応が肝心なので、年1回の点検に加えて台風や豪雨、地震などの自然災害の後には欠かさずに点検するようにしましょう。

屋根に落ち葉やゴミがかかっていると屋根の劣化の原因となることがあります。
専門業者に依頼して取り除いてもらうことをおすすめします。

板金や軒先は屋内への雨水の浸入を防ぐ重要な役割を果たしています。
屋根には問題がなくてもこれらが劣化していると雨漏りなどのトラブルの原因となるので注意が必要です。

雨樋に落ち葉やゴミが溜まっているとその箇所から雨水が溢れ出て、外壁からの雨漏りの原因となります。
板金などと同様、雨樋にも注意しましょう。

ひび割れや欠けが進行すると雨水が屋内に浸入し、天井や壁の損傷、カビの発生などを引き起こします。
雨漏りが続くと建物の構造材が腐食し、家全体の耐久性が低下する恐れがあります。

劣化が進行しすぎると部分的な修理では対応できなくなり、屋根全体の葺き替えやカバー工事が必要になります。
これらの工事は非常に高額になる可能性があります。

スレート屋根の修理とメンテナンスは家屋の保護と資産価値の維持に不可欠です。
定期的な点検を行い早期に問題を発見することが重要です。
小さな損傷でも放置せずに適切なタイミングで修理やメンテナンスを行うことで、スレート屋根の寿命を大幅に延ばすことができます。
最後にスレート屋根の修理やメンテナンスは高所の作業となり危険なので、専門業者に依頼することをおすすめします。
ぜひこの記事を参考にして大切なお住まいをお守りください。

私たち坪井利三郎商店は屋根外壁診断のご相談をいただいたら、長久手市にて屋根ひとすじに100年以上に渡り携わってきた経験とプロの技で、あなたのお住いの屋根・外壁を詳細に点検・診断いたします。

あわせて今後の住まい方についてもヒアリングさせていただきながら、住まいにあわせた最適なメンテナンスのご提案を無料で実施させていただきます。お気軽にお問い合わせください。