谷とは屋根の部位のひとつです。
この谷と呼ばれる部位が、住宅が雨漏りしているというご相談で、一番原因になりやすい部位です。
今回はこの谷の雨漏りについて解説していきます。
谷とは屋根の部位のひとつです。
この谷と呼ばれる部位が、住宅が雨漏りしているというご相談で、一番原因になりやすい部位です。
今回はこの谷の雨漏りについて解説していきます。
一つ目は谷板に使用している板金が劣化してしまっているケースです。
先述の通り谷は、谷板と呼ばれる薄い板金を谷の一番低い場所に取り付けます。
現在、屋根業界では谷板を施工するときは雨水に強いステンレス製や、ガルバリウム鋼板と呼ばれる素材を使用しています。
しかしガルバリウム鋼板が普及する前に採用されていたカラー鋼板や銅板は、ガルバリウム鋼板と比べると錆びや穴開きが起きやすくなっています。
谷板の劣化による雨漏りのメカニズムは以下の通りです。
①
谷板に穴が開くなどすると、穴から野地が暴露します。
②
野地には下葺き材としてルーフィングもしくは杉皮が葺かれています。
・しかしこのルーフィングも日光に晒され続けたりすれば劣化が進みます。
・もしくはルーフィングを野地板に止めているタッカー(ホチキスのようなもの)の芯が雨水に触れて錆び朽ち、ルーフィングに穴が開きます。
・杉皮の場合、すき間なく敷き詰められているわけではないので、雨水は野地板へ流れます
③
結果ルーフィングが破けたりすると、直接野地板(屋根の下地に使う木の板)に雨水が流れます。
④
野地板にまで雨水が浸入すると、以下のようにして雨漏りに繋がります。
・バラ板の野地板であれば、隙間から天井裏へ雨水が落ちる。
・野地板を留める釘が錆び朽ち、雨水が釘穴から天井裏へ入る。
・野地板自体が水を吸収して腐る。
今回は谷回りの雨漏りのケースを解説致しました。
最初にお話しした通り雨漏りのご相談をいただいた際、一番多いのがこの谷が原因になっているケースです。
雨仕舞の面で非常に重要な部位になりますので、ぜひ、本記事をご参考ください。