地域密着110余年の坪井利三郎商店がご自宅の屋根・外壁のトラブルからご家族の安心をお守りします。

【素材、焼き方】瓦の種類をまとめてみました【形状、施工法】

今回は、瓦の種類分けの仕方をまとめてみました。

瓦は大きく分けると、以下のように分別できます。

瓦の材料
・粘土瓦
・セメント瓦


瓦の焼き方
・いぶし瓦
・素焼き瓦
・塩焼き瓦
・釉薬瓦

瓦の施工法
・本葺き、行基葺き
・土葺き
・引っ掛け桟瓦葺き

瓦の形状
・本葺き瓦
・和瓦、桟葺き瓦
・スパニッシュ瓦
・S型瓦、S瓦
・平板瓦、フレンチ瓦
 →Mタイプ、Uタイプ、Fタイプ

瓦を使う屋根の部位
・丸瓦
・平瓦
・桟瓦
・冠瓦、熨斗、台熨斗瓦
・軒瓦
・袖瓦、掛瓦
・巴瓦
・角瓦

瓦の産地
・三州瓦
・石州瓦
・姫路瓦


厳密にはこれ以外にも細かい種類分けがたくさんあります。

しかし今回は、ひとまず混乱を避けられるように簡単に種類分けしています。

瓦の名前を聞いて、何が何だかわからない!といった方は是非ご参考ください。

瓦の材料

8f02b871d5120e812f2ab7294118acf3
粘土瓦とは、文字通り粘土を原材料とした瓦です。古くから慣れ親しまれた瓦であり、焼き方によって見た目が大きく変わります。
476ba62e2b5f3018e47055a7a3ddd972
セメント瓦とは、文字通りセメントを押し固めて成形し、瓦に似せたものです。粘土瓦と違い焼くことがなく、表面を塗装してメンテナンスします。セメント瓦に似たものとして、スラリー瓦やモニエル瓦があります。

瓦の焼き方(焼成方法)

粘土瓦は粘土を成形した後、焼成することで完成となります。

焼き方にもいくつか種類があるので紹介します。
af15b58dc57e5d95ac634827e23aa877
いぶし瓦とはその名の通り燻して焼成する瓦です。現在では一度焼いた後に炭素ガスを吹き付けて焼成します。
素焼き瓦とは文字通り素のまま焼いた瓦です。粘土を成形した後、そのまま焼成を行います。色が似ているので塩焼き瓦と間違えられやすいです。
24d1cfbc242a6d77deaff939998832fe1
塩焼き瓦とは、粘土を成形したあと、塩化ナトリウムを施釉してから焼成する瓦です。色が似るので、素焼き瓦と混同されがちですが、厳密な意味での素焼き瓦はほとんど使用されることはありません。
110a627103e2d335c8a9be2a8ddcb3d2
釉薬瓦とは、粘土を成形した後焼成前に釉薬を施釉した瓦のことです。釉薬により様々な色合いが出せるようになり、瓦のラインナップが多くなりました。

瓦の施工方法

瓦の施工方法には大きく分けて2種類の工法があります。

日本で古来より葺かれ、いまでも寺社仏閣などで見かけることが出来る「本葺き」とそれに似た「行基葺き」。

江戸時代に開発され、現代に至るまで日本の瓦として親しまれている「桟瓦葺き」です。

桟瓦葺きには2000年頃を境に2つの工法があります。

葺き土と呼ばれる泥を使用して屋根下地と瓦を圧着する従来の「土葺き」。

瓦の裏側に爪を成形し、屋根下地に予め取り付けた「桟木」に引っ掛ける新たな工法、「引っ掛け桟瓦葺き」です。

現在の新築などではほとんどが「引っ掛け桟瓦葺き」を採用しており、土葺きは築年数の古いお家などで今でも見かけられます。

簡単にまとめると

・本葺き、行基葺き:寺社仏閣などで見られる工法。丸瓦と平瓦の二枚一組を組み合わせて葺く。

・桟瓦葺き:平瓦と丸瓦を兼ねる「桟瓦」が江戸時代に開発され、以降和瓦として親しまれてきた。

・土葺き:桟瓦の工法として、屋根下地と瓦を泥で圧着して葺く

・引っ掛け桟瓦葺き:土を使わず、桟木と瓦のツメで引っ掛けながら葺く

ということになります。

瓦の形状

瓦は様々な形状が開発され、多くの種類の瓦屋根を誕生させました。

日本の和瓦はもちろん、諸外国でも古くから瓦は独自の形状を深化させていきました。

原題では、それらの瓦をより美しく、簡単に葺けるようさまざまな形状が開発されました。
本葺き瓦

本葺き瓦は中国より日本に伝わった最初の瓦で、平たい平瓦と丸い丸瓦を組み合わせて施工します。重量が重く、古来の一般家屋では重みに耐えられず施工が困難でした。
dcaabef56443d794297fa0ff88ee5e56
桟瓦、和瓦

桟瓦は江戸時代に開発され、本葺きと比べて瓦屋根の大幅な軽量化を実現しました。これにより一般住宅でも瓦屋根が親しまれるようになり、現在の和瓦のイメージを定着させました。
S__2170975
スパニッシュ瓦

その名の通りスペインから伝わった瓦で、大正時代に日本でも西洋風建築とともに普及しました。ヨーロッパで独自の深化を遂げた瓦で、立体的な葺き上がりが特徴です。
46299
S瓦

勘違いされがちですが、厳密にはS瓦とスパニッシュ瓦は別物です。スパニッシュ瓦が日本に伝わり、元来の施工方法をより簡単にできないかと考案、開発されたのがS瓦です。
041c8e89b678b46731ac2144bc87c2e75
平板瓦

フレンチ瓦と呼ばれる瓦から考案され、2000年頃から全国で普及しました。他の瓦に比べても特に見た目が平坦です。それぞれの形状から、平板瓦の中でも特に三種類のタイプに分かれます。
d55cbeba0d6444d5f72e534c70f5375e
平板瓦 Uタイプ

瓦の左右両端が盛り上がった形状です。断面がUの字見えることからUタイプと呼ばれます。
708e533f034096a7322e21fb79f410511
平板瓦 Mタイプ

断面を見ると、山が2つあってMの字に見えるので、Mタイプと呼ばれます。
24d1cfbc242a6d77deaff939998832fe
平板瓦 Fタイプ

他の平板瓦と比べても特に平たい瓦です。完全にフラットな見た目をしている、もしくはフレンチ瓦のFからとってFタイプと呼ばれています。

瓦を使う屋根の部位

瓦を種類分けするときに、その瓦が屋根のどの部位に使用されているのかは非常に重要です。

瓦は屋根の平面に葺く瓦を桟瓦、それ以外の部位に使用するものを役物と呼びます。

役物という言葉は、ある規格品の中でも特殊な形状をしているものを指す建築用語です。


dcaabef56443d794297fa0ff88ee5e56
桟瓦


屋根の平面に使用する瓦です。
bfa79ae460bfde47df6235bfe6c9660f

棟と呼ばれる、屋根の頂上や隅棟に使用する瓦です
9a35e3dea8e934e3e563d502f34d01df
熨斗、台熨斗

棟と呼ばれる、屋根の頂上や隅棟に使用する瓦です
4117aca473279797800270bdbbc67a961
鬼瓦、巴

棟と呼ばれる、屋根の頂上や隅棟に使用する瓦です
8e716f63cae1584582c9d8baaf5f74b4
軒瓦

軒先と呼ばれる、屋根の端部に使用する瓦です。
ba0eb078e7c87eb13afe9c8d8f345c52
袖瓦

ケラバと呼ばれる、屋根の端部に使用される瓦です。
57fa6d344dee1c3afa534bc70bc9c86a
角瓦

ケラバと軒先が交わる点で、屋根の角に使用する瓦です。

瓦の産地

瓦は本来その瓦を使用する土地の土を使い、粘土を練って使用していました。

その方が、その地方の気候風土に合った瓦が出来上がり、より長持ちすると言われていたからです。

しかし時代が流れ、大量生産、大量消費の風潮の中で、地元の瓦を造る「窯元」と呼ばれる瓦屋さんは数を減らしました。

しかし昔の時代にも、瓦の名産地として謳われる土地はいくつか存在しました。

中でも三つの生産地で製造された瓦を日本三大瓦と呼び、それぞれ

・三州瓦
・石州瓦
・淡路瓦

と呼んでいます。
三州瓦

主に愛知県西三河地方で生産される瓦のことで現在生産されている瓦の6割以上が三州瓦と言われています。
石州瓦

石州瓦とは、島根県石見地方で作られた瓦のことです。水を通さず、凍らず、頑丈ということで有名な瓦です。
淡路瓦

淡路瓦とは、兵庫県淡路地方(淡路島)で作られる瓦のことです。きめ細かい土を使って練る粘土がいぶし瓦に適しており、いぶし瓦で有名な産地です。


愛知・岐阜・三重周辺での点検・調査・お見積もり無料!お気軽にお問い合わせください!

メールからのお問い合わせはこちら

資料請求現場調査を依頼する

主な施工エリア
【名古屋市内】
天白区、緑区、守山区、名東区、瑞穂区、昭和区、千種区、東区、北区、西区、南区、中区、中村区、中川区、港区、熱田区

【愛知県】
名古屋市、日進市、長久手市、岡崎市、豊田市、安城市、大府市、一宮市、春日井市、高浜市、刈谷市、瀬戸市、犬山市、江南市小牧市、稲沢市、尾張旭市、岩倉市、豊明市、清須市、北名古屋市、東郷町、豊山町、大口町、、扶桑町、津島市、愛西市弥富市、あま市、大治町、蟹江町、飛鳥村、半田市、常滑市、東海市、知多市、阿久比町、東浦町、南知多町、美浜町、武豊町、碧南市、西尾市、知立市、みよし市、幸田町、豊橋市、豊川市、蒲郡市

【岐阜県 三重県 静岡県】
岐阜市、大垣市、羽鳥市、各務原市、関市、美濃加茂市、可児市、多治見市、土岐市、瑞浪市、桑名市、いなべ市、四日市市、鈴鹿市、亀山市、松阪市、津市、浜松市、湖西市、磐田市、袋井市、掛川市、島田市など

【工事種類】
 雨漏り調査/屋根リフォーム/屋根工事/屋根修理/屋根塗装/外壁塗装/屋根葺き替え/板金工事/漆喰工事/
  雨樋工事/雨漏り修理/ 防水工事/ 雪止め工事/ 太陽光・蓄電池工事/ オール電化/ 耐震補強/

100年を超える経験とプロの技でどこよりも丁寧に、高品質な工事で皆様の雨漏りの不安を解消いたします。