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瓦がズレたらどうすればいい!?:原因や対策をご紹介
はじめに

私たちの住まいを長年守り続けてくれる屋根。
その中でも日本の風景に深く根ざした瓦屋根は、美しいだけでなく高い耐久性と断熱性を持つ優れた屋根材です。
しかし長年の風雨や地震などの自然災害、あるいは経年劣化によって、瓦がズレてしまうことがあります。
「たかが瓦のズレ」と安易に考えて放置してしまうと、住まいの寿命を縮める重大なトラブルにつながる可能性があり、危険です。
この記事では瓦のズレに焦点を当て、その原因から放置するリスク、そして適切な対策について詳しく解説します。
大切な住まいを長く快適に保つために、瓦のズレについて正しい知識を持ち、適切なメンテナンスを行いましょう。
瓦のズレにお悩みの方はぜひ参考にしてください。
瓦がズレてしまう主な原因

瓦のズレは、様々な要因が複合的に絡み合って発生します。
主な原因としては、以下のものが挙げられます。
自然災害の影響
地震は瓦のズレを引き起こす最も大きな原因の一つで、強い揺れによって瓦がずれ動いたり、落下したりすることがあります。
また台風や強風も、瓦を押し上げたり飛ばしたりする力となりズレを引き起こす原因です。
さらに強風で飛ばされた飛来物が屋根に衝突して瓦を破損させたりずらしたりすることがあります。
積雪の多い地域では雪の重みや雪解け水の凍結・融解の繰り返しが、瓦や下地材に負担をかけ、ズレの原因となることもあるため注意が必要です。
経年劣化
屋根は常に紫外線や雨風にさらされているため、年月とともに劣化していき、瓦自体がひび割れたり反り返ったりすることがあります。
また瓦を固定している釘や銅線などの固定材が錆びたり、緩んだりすることも、瓦のズレを招く要因となります。
さらに瓦の下にある防水シート(ルーフィング)や下地材が劣化すると、瓦をしっかりと支えられずにズレやすくなるため、屋根材自体だけではなく下地にも木を配ることが重要です。
施工不良
新築時や葺き替え工事の際に、瓦の固定が不十分だったり適切な施工が行われていなかったりすると、早期に瓦のズレが発生する可能性があります。
特に複雑な形状の屋根や急勾配の屋根では、より丁寧な施工が求められます。
瓦のズレを放置するリスク

瓦のズレを放置することは、住まいに様々な悪影響を及ぼします。
以下に、主なリスクを挙げます。
雨漏りの発生
瓦は屋根の一番外側で雨水を受け止め、下へ流す役割を担っており、瓦がズレてしまうと、その隙間から雨水が浸入しやすくなります。
雨漏りは天井や壁のシミ、カビの発生、木材の腐食などを引き起こし、住まいの構造を 化させる原因となります。
また電気配線に水が触れると、漏電や火災のリスクも高まる上に、カビなどの発生の原因となるため注意が必要です。
断熱性・気密性の低下
瓦の下には断熱材や防水シートなどが施工されており、瓦がズレることでこれらの層が露出したり隙間ができたりすると断熱性や気密性が低下します。
その結果夏は暑く、冬は寒いといった住環境となることで冷暖房効率が悪化し、光熱費の増加につながります。
瓦の落下による危険
大きくズレた瓦は強風やちょっとした衝撃で落下する可能性があり危険です。
落下した瓦が人に当たれば、重大な怪我につながる可能性があります。
また駐車場に停めてある車に落下すれば、損傷を与えることもあります。
下地材の腐食
雨漏りによって浸入した水分は瓦の下にある防水シートを劣化させたり下地材を腐食させたりします。
下地材が腐食すると瓦をしっかりと支えられなくなり、さらなる瓦のズレや落下につながる悪循環を生み出します。
また構造材である柱や梁にまで腐食が及ぶと、住まいの耐久性が著しく低下するため危険です。
外観の悪化
瓦のズレは住まいの美観を損ねます。
特に広範囲にわたってズレが発生している場合や、色や形の違う瓦が混じっている場合は、見た目の印象を大きく損ない、住まいの価値を下げる要因にもなりかねません。
瓦のズレを発見した場合の適切な対策

瓦のズレを発見したら、放置せずに適切な対策を講じることが重要です。
専門業者への相談
瓦の修理は専門的な知識と技術が必要です。
ご自身で修理しようとするとかえって状態を悪化させたり、落下の危険を伴ったりする可能性があります。
そのため瓦のズレを発見したらまずは信頼できる屋根専門業者に相談し、状況を確認してもらうことが最も安全で確実な方法です。
現状の把握と原因の特定
専門業者は屋根の状態を詳しく調査し、瓦のズレの原因を特定します。
自然災害によるものなのか経年劣化によるものなのか、あるいは施工不良が原因なのかによって、適切な修理方法が異なります。
見積もりと修理方法の確認
業者から修理にかかる費用や期間、具体的な修理方法について詳しく説明を受け、納得のいくまでしっかりと確認しましょう。
適切な修理の実施
修理方法としては、ズレた瓦を元の位置に戻して固定し直す、破損した瓦を新しいものに交換する、劣化した固定材を交換するなど、瓦や下地の状態に合わせて適切な処置が行われます。
場合によっては、部分的な葺き直しや、防水シートの補修が必要になることもあります。
定期的な点検とメンテナンス
瓦屋根を長持ちさせるためには定期的な点検とメンテナンスが不可欠です。
特に台風や地震の後などの自然災害が発生した際には、早めに点検を行い、異常がないか確認することが重要です。
定期的なメンテナンスを行うことで瓦のズレを早期に発見し、被害が拡大するのを防ぐことができます。
まとめ
瓦のズレは住まいの快適性や安全性、そして寿命に大きな影響を与える可能性があります。
瓦のズレを軽視せずに早期に発見し、適切な対策を講じることが大切です。
そのためには、頃から屋根の状態に注意を払い、気になる点があれば専門業者に相談するようにしましょう。
定期的な点検とメンテナンスは、住まいを長持ちさせるために重要です。
ぜひこの記事を参考にして、大切なお住まいをお守りください。
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