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天窓の撤去、費用は?メリット・デメリットから工事の流れまでご紹介
はじめに

天窓の撤去、費用は?メリット・デメリットから工事の流れまで徹底ガイド
天窓は室内に開放感と明るさをもたらしてくれる素敵な設備ですが、年月の経過とともにさまざまな問題が発生することもあります。
もし、天窓に関するお悩みを抱え、「撤去」という選択肢を検討し始めたら、知っておきたい情報がたくさんあります。
この記事では、天窓撤去にかかる費用やメリット・デメリット、実際の工事の流れまで、分かりやすく解説します。
天窓の撤去を検討している方はぜひ参考にしてください。
天窓を撤去する?メリットとデメリットを比較検討

天窓撤去は、屋根の一部を塞ぐ大きな工事です。
まずは、撤去することで何が得られ、何を失うのか、メリットとデメリットをしっかりと把握しましょう。
天窓撤去のメリット
天窓を撤去する最大のメリットは、雨漏りのリスクを根本から解消できる点です。
天窓周りは屋根の中でも特に雨漏りしやすい箇所の一つ。
建物は常に微細に揺れており、屋根材と天窓の取り合い部分(接合部)に隙間が生じやすいため、そこから雨水が浸入してしまうことがあります。
撤去して屋根材で塞いでしまえば、この心配がなくなります。
また、屋根全体の断熱性・遮熱性が向上する可能性もあります。
窓ガラスは壁に比べて熱を通しやすいため、古い天窓や単層ガラスの天窓だと、夏は強烈な日差しによる熱気が入り込み、冬は暖房で暖められた空気が逃げやすいです。
撤去後に適切な断熱材を入れた屋根材で復旧することで、室温が安定し、冷暖房効率のアップが期待できるでしょう。
さらに、天窓から降り注ぐ紫外線による、室内の家具やフローリング、カーテンなどの色褪せを防ぐことにもつながり、内装を長く美しく保てます。
天窓がなくなることで、屋根全体の点検やメンテナンスの手間が減り、将来的な屋根全体のメンテナンスや葺き替え(古い屋根材を新しいものに交換する工事)を行う際、作業がシンプルになり、費用を抑えられる可能性も秘めています。
天窓撤去のデメリット
一方で、デメリットも存在します。
最も顕著なのは、天窓の最大の魅力である自然光の取り込みができなくなることです。
日中は照明なしでも明るかった空間が、撤去後は薄暗く感じられるようになるかもしれません。
また、開閉できるタイプの天窓だった場合は、撤去すると当然ながら換気機能が失われます。
部屋の空気を入れ替える別の方法を検討する必要があるでしょう。
そして、当然ながら撤去工事には費用がかかります。
天窓を撤去して終わりではなく、開口部を塞ぎ、周囲の屋根に合わせて復旧する工事が必要になるためです。費用の目安については次の項目で詳しくご説明します。
ご自身の生活スタイルや建物の状態を踏まえて、どちらがより重要かを考慮し、撤去が最適な選択かを考えてみてください。
天窓にトラブルが発生した場合は、撤去せずに天窓の交換を行うのも一つの方法です。
天窓の交換についてはこちらの記事で紹介しておりますので、併せてご確認ください。
気になる!天窓撤去にかかる費用とその内訳

天窓撤去を検討する上で、最も気になるのが費用ではないでしょうか。
ここでは費用相場と、その内訳について解説します。
天窓の撤去・復旧工事にかかる費用は、1箇所あたり15万円~30万円程度を目安にお考えください。
ただし、この金額はあくまで目安であり、条件によって大きく変動することを理解しておきましょう。
費用の主な内訳と変動要因
工事費用は、主に複数の要素で構成されます。
まず、天窓本体や内装材を取り外す既存天窓の撤去費用がかかります。
次に、天窓があった部分の野地板(屋根の下地となる板材)や垂木(屋根の勾配を形作る木材)を補修したり、撤去によってできた開口部に新たに野地板を張って屋根の構造を復旧する下地補修・復旧費用が必要です。
この上には、屋根内部に雨水が浸入するのを防ぐ防水シート(ルーフィングとも呼ばれます)を敷設する防水工事費用が発生し、これは雨漏りを防ぐ上で非常に重要な工程となります。
開口部を塞ぐために、周囲の屋根と同じ、あるいは近い屋根材(瓦、スレート、板金など)を施工する屋根材による復旧費用も必要です。
これには材料費と設置工事費が含まれます。
さらに、屋根材と屋根材の取り合い部分や、周囲との段差などをなくし、見栄えよく仕上げるための周辺部の仕上げ費用もかかります。
安全かつ確実に作業を行うためには足場が必須で、その設置と解体にかかる費用の考慮も必要です。
撤去した天窓本体や古い屋根材、下地材などを適切に処分するための廃材処分費用も発生します。
最後に、現場管理費や運搬費などが含まれる諸経費が加わる場合もあります。
天窓撤去工事の具体的な流れ

実際に天窓撤去工事はどのように進むのでしょうか?
ここでは一般的な工事の流れをご紹介します。
まず、お問い合わせ・ご相談から始まります。
お電話またはお問い合わせフォームより、天窓撤去をご検討されている旨をお知らせください。
次に、現地調査・診断を行います。
天窓の状態、屋根の劣化状況、屋根材の種類、建物の周囲の状況などが主なチェックポイントです。
調査結果に基づき、最適な工事内容とお見積もりをご提案します。
ご提案内容とお見積もりにご納得いただけましたら、ご契約いただき、お客様のご希望を伺いながら具体的な工事日を決定します。
工事が始まると、まず安全確保と作業効率のために建物の周囲に足場を設置し、室内側から天窓の額縁や内装材を取り外して、続いて屋根上から天窓本体が撤去され、天窓自体の撤去は完了です。
その後、天窓を撤去して開口部ができた部分の野地板や、雨漏りで傷んだ垂木などを補修・交換し、開口部に新しい野地板を張って屋根の構造を元の状態に戻す屋根下地の補修・復旧作業を行います。
次に、新しく張った野地板の上に、高品質な防水シートを隙間なく丁寧に敷き詰め、これで屋根からの雨水の浸入をシャットアウトする、最も重要な防水層の完成です。
そして周囲の屋根材に合わせて、新しい屋根材(瓦、スレート、板金など)を施工し、開口部を塞ぐ屋根材による復旧作業へと進みます。
周囲の屋根との段差や違和感がなくなるように、復旧した屋根材の周辺部をコーキング(隙間を埋める防水材)などでしっかりと仕上げ、雨仕舞い(雨水が建物内部に入り込まないようにする処理)を完璧に行います。
その後、足場の上や敷地内の清掃を徹底して行い、工事完了確認とお客様へのお引き渡しです。
最後に、お見積もり通りの工事費用をお支払いいただきます。
まとめ
天窓の撤去は、雨漏りリスクの解消や断熱性の向上など多くのメリットがある一方で、採光性が失われるといったデメリットもあります。費用や工期は天窓の状態や屋根の種類によって異なりますが、信頼できる業者に現地調査を依頼すれば、正確な情報が得られます。
何よりも大切なのは、豊富な経験と確かな技術を持つ信頼できる工事業者を選ぶことです。
私たち坪井利三郎商店は屋根外壁診断のご相談をいただいたら、長久手市にて屋根ひとすじに100年以上に渡り携わってきた経験とプロの技で、あなたのお住いの屋根・外壁を詳細に点検・診断いたします。
あわせて今後の住まい方についてもヒアリングさせていただきながら、住まいにあわせた最適なメンテナンスのご提案を無料で実施させていただきます。お気軽にお問い合わせください。