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屋根が割れてる?:屋根のひび割れの対処法について
はじめに

「屋根にひびが入っているのを見つけた」「最近、天井にシミができ始めた気がする」
もし、このような兆候に気づいたら、それは大切なお住まいからの危険信号かもしれません。
屋根のひび割れは小さなものであっても放置すると雨漏りの原因となり、建物の構造を腐食させ、最終的には家屋の寿命を縮めてしまう可能性があります。
この記事では、屋根の割れに焦点を当て、屋根にひび割れが発生する様々な原因、放置することの深刻なリスク、自分でできる応急処置、専門業者による確実な修理方法までを、詳細に解説していきます。
屋根の割れにお悩みの方はぜひ参考にしてください。
屋根のひび割れの原因

屋根のひび割れは、単一の原因によるものばかりではなく、様々な要因が複雑に絡み合って発生します。
自然環境
まず自然環境は主な原因の一つです。
屋根材は日中の強い日差しによる温度上昇と夜間の冷え込みによる温度低下を繰り返すことで、わずかに膨張と収縮を繰り返し、ひび割れの原因となります。
また長期間紫外線にさらされていることにも注意が必要です。
特に塗膜による保護が弱いスレート屋根やセメント瓦は、紫外線による影響を受けやすい傾向があります。
さらに強風や豪雨といった気象条件も、屋根のひび割れを引き起こす要因です。
これらの気象現象は屋根材に直接的な負荷を与えるだけでなく、雨水が屋根材の微細なひび割れから内部に浸入し、内部から劣化を進行させる可能性があります。
特に凍結しやすい地域においては、浸入した水分が凍結と融解を繰り返すことで、屋根材を内部から破壊する凍害を引き起こすことがあります。
地震による揺れも無視できない要因です。
強い地震の揺れは屋根材同士の接合部分に大きな負荷を与え、瓦のズレやひび割れ、スレートや金属屋根材の変形を引き起こします。
繰り返しの小さな地震であっても、徐々に屋根材にダメージが蓄積されることがあるため注意が必要です。
加えて、大量の積雪も屋根全体に大きな圧力をかけ、屋根材を押しつぶすようにしてひび割れを生じさせることがあります。
水分を多く含んだ重い雪は、その圧力が増すため特に注意が必要です。
雪が滑り落ちる際にも、屋根材に負荷がかかることがあります。
経年劣化
次に材料の経年劣化も重要な要因です。
屋根材にはそれぞれ耐用年数があり、長期間使用することで素材自体の劣化が進み、ひび割れが発生しやすくなります。
例えばセメント瓦やスレート屋根は、経年によって吸水率が高まり、凍害やひび割れのリスクが増加します。
金属屋根も錆びや腐食が進行すると、強度が低下し、破損しやすくなるため注意が必要です。
また屋根材の下に敷かれている防水シートや野地板などの下地材が劣化すると、屋根全体の支持力が低下し、屋根材に過度な負荷がかかってひび割れを誘発することがあります。
防水シートの破れによる雨水の浸入は、野地板の腐食を招き、屋根全体の耐久性を大きく損なう可能性があります。
施工上の問題
施工上の問題も、屋根のひび割れを引き起こすことがあります。
屋根材の固定が不十分であったり、その部位に適した適切な材料が使用されていなかったりする場合、早期にひび割れが発生する可能性があります。
特に、棟瓦や軒先瓦といった重要な部分の施工不良は、雨漏りの直接的な原因となるため危険です。
過去に行われた修理において、不適切な方法や材料が使用された場合も、既存の屋根材との間に歪みが生じ、新たなひび割れの原因となることがあります。
その他の要因
最後にその他の要因として、飛来物の衝突や動物の侵入と活動が挙げられます。
強風によって飛ばされた物や、近隣の樹木が倒れるなどして屋根に衝突した場合、屋根材に直接的な衝撃が加わり、ひび割れや破損を引き起こすことがあります。
またハクビシンやアライグマなどの動物が屋根に侵入し、屋根材を踏み割ったり、排泄物によって屋根材を劣化させたりすることがあります。
自分でできる応急処置と注意点

屋根のひび割れを発見した場合、速やかに専門業者に修理を依頼することが最も重要です。
しかしそれまでの間、被害の拡大を最小限に抑えるために、ご自身でできる応急処置があります。
ただし高所での作業は非常に危険を伴うため、安全を最優先に行い、無理のない範囲で実施してください。
ブルーシートで覆う
広範囲のひび割れや雨漏りがある場合は、ブルーシートで屋根全体または問題のある箇所を覆い、雨水の浸入を防ぎます。
ブルーシートは風で飛ばされないようにしっかりと固定することが重要です。
ロープや重い物を使用して、確実に固定しましょう。
防水テープを貼る
小さなひび割れであれば、防水性能の高いテープを貼ることで、一時的に雨水の浸入を防ぐことができます。
テープを貼る前に屋根材の表面の汚れや水分を丁寧に拭き取り、乾燥させてからしっかりと貼り付けます。
雨漏り箇所の特定と受け皿の設置
天井から雨漏りしている場合は雨漏りしている箇所を特定し、その直下にバケツやプラスチックシートなどを設置して、雨水を受け止めます。
これにより、室内の被害の拡大を抑えることができます。
注意点
高所作業や雨天時・強風時の作業は行わないでください。
可能な限り、安定した天候下での地上から手の届く範囲での応急処置に留め、無理な作業は専門業者に依頼しましょう。
また応急処置はあくまで一時的なものです。
応急処置を行った後は必ず専門業者に連絡し、早急に本格的な修理を行うようにしてください。
まとめ
屋根のひび割れは、住まいの耐久性を大きく左右する深刻な問題です。
小さなひび割れでも放置せずに、早期に適切な修理を行うことが、大切な住まいを守るための最も重要な対策です。
この記事が屋根のひび割れに関する正しい知識を持ち、適切な行動を取るための一助となれば幸いです。
もし、屋根のひび割れを発見したり、不安を感じたりした場合は、迷わず専門の屋根業者に相談し、積もりを依頼することをおすすめします。
ぜひこの記事を参考にして、大切なお住まいをお守りください。
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