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屋根のメンテナンスは塗装と葺き替えどっちがおすすめ?
はじめに

家の屋根は私たちの生活を外部環境から守る重要な役割を果たしています。
しかし時間の経過とともに屋根は劣化し、その機能が低下していきます。
そこで屋根の塗装や葺き替えなどのメンテナンスは家の寿命を延ばし、資産価値を維持するための重要な選択肢です。
これらの作業は、雨漏りや断熱性の低下を防ぎ、家全体の耐久性を向上させる効果があります。
本記事では屋根の塗装と葺き替えについて詳しく解説し、読者の皆様が最適な選択をするための情報を提供します。
屋根の塗装と葺き替えの違い

屋根の塗装と葺き替えはどちらも屋根のメンテナンス方法ですが、その特徴や適用範囲は大きく異なります。
屋根塗装は既存の屋根材の表面に塗料を塗布することで屋根を保護し、外観を改善する方法です。
この方法は屋根材自体の耐久性を向上させるわけではありませんが、屋根材によっては雨や紫外線から屋根を守り、寿命を延ばすとともに、外観を向上させる効果があります。
塗装は比較的低コストで実施でき、工期も短いのが特徴です。
屋根材が比較的健全な状態で、外観の改善や軽度の保護が必要な場合に適しています。
一方、屋根の葺き替えは既存の屋根材を完全に取り除き、新しい屋根材に交換する方法です。
この方法は屋根を新築時と同様の状態に戻すことができ、家全体の耐久性を大幅に向上させます。
葺き替えは塗装よりも高コストですが、長期的な視点で見ると費用対効果が高い場合があります。
屋根材の劣化が進行している場合や、家の構造的な改善が必要な場合に選択されます。
屋根の塗装について

屋根塗装は既存の屋根材の上に塗料を塗布することで、屋根を保護し、美観を向上させる方法です。
塗装の手順はまず屋根の清掃と補修を行い、その後下塗り、中塗り、上塗りの順で塗料を塗布します。
塗料の種類にはシリコン系、ラジカル系、光触媒、ピュアアクリルなどがあります。
それぞれ特徴が異なり、耐用年数や価格も様々です。
屋根塗装のタイミングは屋根材の種類や気候条件によって異なりますが、一般的に築10~15年程度で検討することが多いです。
塗膜の剥がれ、色あせ、苔やカビの発生などが見られる場合は、塗装を検討する良い機会です。
塗装に適した屋根の状態は屋根材自体に大きな損傷がなく、構造的な問題がない場合です。
軽度の劣化であれば塗装によって十分な保護効果が得られます。
ただし雨漏りや屋根材の著しい劣化がある場合は、塗装だけでは対処できないため、専門業者の診断を受けることをおすすめします。
屋根の葺き替えについて

屋根の葺き替えは既存の屋根材を完全に取り除き、新しい屋根材に交換する方法です。
葺き替えの手順は以下のようになります。
①既存屋根材の撤去と下地の確認
②野地板の補修や交換
③防水シート(ルーフィング)の施工
④新しい屋根材・棟板金や役物の設置
屋根材の選択は重要で、それぞれに特徴があります。
例えば瓦は伝統的で耐久性が高いですが、重量があるため家の構造への負担が大きくなります。
一方、ガルバリウム鋼板は軽量で施工が容易ですが、防音性に課題があることがあります。
葺き替えが必要な場合の判断基準としては、以下のようなものがあります。
・屋根材の著しい劣化や損傷がある
・雨漏りが頻繁に発生している
・屋根の耐用年数を超えている
・家全体の耐震性を向上させたい
葺き替え工事を行う際は、天候や近隣への配慮が必要です。
工期は通常7~10日程度ですが、天候不順により延長する可能性もあります。
また工事中の騒音や粉塵対策として、近隣への事前の挨拶やシート養生なども重要です。
人気屋根材であるスレートの葺き替えについては以下の記事で詳細に説明しています。
ぜひこちらも併せてご確認ください。
▶︎スレート屋根の葺き替えについて:メリットやデメリットをご紹介
塗装と葺き替えを選ぶポイント

屋根の状態に応じて、塗装と葺き替えのどちらを選ぶべきかを判断することが重要です。
以下のポイントを参考にしてください。
屋根の劣化状態
外観の改善であれば塗装、著しい劣化や構造的な問題がある場合は葺き替えを検討しましょう。
予算
塗装は比較的低コストですが葺き替えは高額になります。
ただし、長期的な視点で考えることが大切です。
居住予定期間
長期間住む予定であれば葺き替えによる耐久性の向上が有効です。
家の構造
耐震性の向上が必要な場合は、軽量な屋根材への葺き替えを検討しましょう。
デザインの変更
外観を大きく変えたい場合は、屋根材ごと変更できる葺き替えがおすすめです。
また塗装でも塗料の色を変えるだけで家の雰囲気を大きく変えることができます。
まとめ
屋根の塗装と葺き替えは家を長く快適に維持するための重要なメンテナンス方法です。
塗装は比較的低コストで屋根の保護と美観の向上が可能ですが、葺き替えは屋根を新築時の状態に戻し、家全体の耐久性を大幅に向上させることができます。
どちらを選択するかは、屋根の状態、予算、長期的な居住計画などを総合的に考慮して決定することが大切です。
また信頼できる業者を選び、適切な時期に適切な方法でメンテナンスを行うことで、家の価値を長く保つことができます。
屋根は家の中で最も過酷な環境にさらされる部分です。
定期的な点検と適切なメンテナンスを行うことで、安全で快適な住環境を維持し、家族の暮らしを長く守ることができるでしょう。
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