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タイルの雨漏り、その意外な原因と見逃してはいけないサインとは?
はじめに

「外壁タイルは頑丈だから雨漏りなんてしないだろう…」そう思っていませんか?
実は、タイル自体は水をほとんど通しませんが、外壁や屋根のタイルから雨漏りが発生することは少なくありません。
特に、目地やタイルのわずかな隙間から浸入した雨水が、家の構造材をじわじわと蝕み、気づいた時には大規模な修繕が必要になってしまうケースも多く見られます。
この記事では、タイルからの雨漏りの原因と、早期発見のためのチェックポイント、そしてご自身でできる対策法についてご紹介します。
タイルからの雨漏りが不安な方は、ぜひ参考にしてください。
タイルからの雨漏り、意外な原因の正体

外壁や屋根のタイルからの雨漏りには、主に三つの原因が考えられます。
一つ目の原因は、目地の劣化とひび割れです。
タイルとタイルの間にある目地(めじ:タイル同士の隙間を埋める部分)は、建物の微振動や地震、そして日々の寒暖差による伸縮に常にさらされています。
その結果、経年劣化によって目地が痩せたり、ひび割れが生じたりします。
このわずかなひび割れが、雨水が建物内部に浸入する主要な経路となってしまうのです。
二つ目の原因は、コーキングの劣化と隙間です。
窓のサッシや換気扇の周りなど、異素材のつなぎ目には雨水の浸入を防ぐためにコーキング(継ぎ目や隙間を充填する防水材)が施されています。このコーキングも紫外線や風雨にさらされることで、徐々に硬化し、ひび割れたり剥がれたりします。この隙間から雨水が浸入し、意外な場所から雨漏りとして現れることがあります。
そして三つ目の原因として、施工時の不備が挙げられます。新築時やリフォーム時に、目地やコーキングの処理が不十分だった場合も、雨漏りの原因となります。特に、見えにくい場所や手の届きにくい場所での施工不良は発見が遅れがちで、後になって深刻な問題を引き起こすことがあります。また、雨水の流れを考慮していない不適切な施工も、雨漏りの直接的な原因となり得ます。
また外壁からの雨漏りについては以下の記事でも詳しくご紹介しています。
ぜひこちらもご確認ください。
▶︎雨漏りは屋根だけじゃない!:外壁の雨漏りについてご紹介
雨漏りを放置すると、家はどうなる?

「少し水が染みているだけだから大丈夫だろう」と安易に考えて、タイルからの雨漏りを放置することは非常に危険です。
雨漏りを放置すると、家屋の構造自体に深刻なダメージを与えてしまう可能性があります。
浸入した雨水が壁の内部や建物の柱、梁といった構造材を濡らし続けると、木材が腐食し、家の耐久性は著しく低下します。
これにより、地震時の倒壊リスクも高くなるのです。
また、湿気がこもった状態はカビやシロアリにとって最適な繁殖環境です。
カビはアレルギーの原因となるほか、シロアリは木材を食い荒らし、建物の強度をさらに低下させます。
さらに、目地の劣化によってタイルが浮き上がり、剥がれ落ちてしまう危険性もあります。
特に高所にある外壁タイルが落下した場合、人身事故につながる可能性もあり、大変危険です。
雨漏りのサインを見逃さないで!早期発見のためのチェックポイント

雨漏りの兆候は、意外な場所に隠されていることがあります。
以下のポイントを定期的にチェックして、早期発見に努めましょう。
最も分かりやすいサインは、壁や天井のシミや変色です。天井や壁に不自然なシミや変色がないか、雨が降った後によく観察してみてください。
また、部屋の空気がいつもより湿っていると感じたり、不快なカビ臭がしたりする場合も、雨漏りによる湿気が原因かもしれません。
他にも、雨水が壁の内部に浸入すると、壁紙や塗料が剥がれたり、床材が膨らんだりすることがあります。
雨が降っている時に、壁の内部からポタポタと水滴が落ちるような音が聞こえたら、それは雨漏りのサインである可能性が高いです。
外壁を目視で確認し、タイル自体にひび割れがないか、タイルを軽く叩いてみて浮いているような音がしないかチェックすることも重要です。
雨漏りを防ぐためのメンテナンス法と根本的な解決策

ご自宅の雨漏りを未然に防ぐため、また発見してしまった時にどうすべきか、具体的な対策法をご紹介します。
まず、日頃から定期的に外壁や屋根のタイルをチェックすることが大切です。
特に台風や大雨の後には、目地のひび割れやタイルの浮き、外壁の異変がないか注意深く観察しましょう。
地上から見えにくい場所は、双眼鏡などを使って確認するのも良い方法です。
軽微なひび割れであれば、市販の補修材を使ってDIYで応急処置ができる場合がありますが、これはあくまで一時的な対策であり、根本的な解決にはなりません。
不適切な補修はかえって雨水の浸入を招くこともあるため、注意が必要です。
雨漏りの原因は、目に見える箇所だけとは限りません。
壁の内部で複雑な水の流れが発生していることも多く、専門家でなければ正確な原因を特定し、適切な処置を行うことは困難です。
もし、ご自身でのチェックで異変を見つけたり、雨漏りの兆候を感じたりした場合は、早めに専門業者に相談することが最も重要です。
専門家は、赤外線サーモグラフィーなどの特殊な機器を使って、壁の内部の水分状況や雨水の浸入経路を正確に特定することができます。
専門業者による適切な診断と、確かな技術に基づいた修繕こそが、雨漏りという問題を根本から解決し、お客様の大切な家を長く守ることにつながります。
まとめ
外壁タイルは、建物の美観を保つだけでなく、雨風から家を守る重要な役割を担っています。
しかし、その機能も経年劣化によって失われてしまいます。
もし、ご自宅のタイルに少しでも不安を感じたら、迷わず専門業者にご相談ください。 早めの対処が、お客様の財産と安全を守る一番の近道です。
私たち坪井利三郎商店は屋根外壁診断のご相談をいただいたら、長久手市にて屋根ひとすじに100年以上に渡り携わってきた経験とプロの技で、あなたのお住いの屋根・外壁を詳細に点検・診断いたします。
あわせて今後の住まい方についてもヒアリングさせていただきながら、住まいにあわせた最適なメンテナンスのご提案を無料で実施させていただきます。お気軽にお問い合わせください。