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ソーラーパネル設置で雨漏りしないために知っておきたいことと、その原因・対策
はじめに

ご自宅の屋根に太陽光発電システムの導入を検討する際、「雨漏りが心配」という不安を抱える方は少なくありません。
大切な住まいの屋根に穴を開けることになるのですから、当然の懸念と言えるでしょう。
しかし、太陽光パネルの設置が原因で起こる雨漏りの多くは、適切な知識と確かな技術を持った業者を選ぶことで、未然に防ぐことができます。
この記事では、太陽光パネル設置後の雨漏りがなぜ起こるのかという根本的な原因から、それを防ぐための具体的な対策、そして信頼できる業者を選ぶための重要なポイントまでを、屋根の専門家として分かりやすく解説します。
ソーラーパネルの設置を検討している方はぜひ参考にしてください。
なぜ太陽光パネル設置で雨漏りが起こるのか?その根本原因とリスク

太陽光発電システムを屋根に設置する際、パネルを支えるための架台という金具を屋根に固定する必要があります。
このとき、屋根材の下にある防水シートに穴を開けることが、雨漏りの直接的な原因となり得ます。
屋根は、瓦やスレートといった屋根材、その下に敷かれた防水シート(ルーフィング)、そして野地板や垂木といった建物の構造材が幾重にも重なってできています。
太陽光パネルの設置工事では、この防水シートと屋根材に穴を開けて金具を固定するため、その箇所の防水処理が不十分だと、わずかな隙間からでも雨水が建物内部に浸入してしまうのです。
雨漏りの根本的な原因は、主に以下の3つの側面から考えることができます。
第一に、施工技術の未熟さや取り付け工事の不備です。
太陽光パネルそのものが雨漏りの原因となることはほとんどなく、問題の根源は工事の質にあります。
屋根材やその特性を十分に理解していない業者が、固定金具の取り付けをずさんに行ったり、防水処理を省略したりすると、雨漏りにつながるリスクが格段に高まります。
第二に、手抜き工事が挙げられます。
極端に安価な見積もりを提示する業者は、人件費や材料費を削減するために、防水性の低いコーキング材を使用したり、本来必要な防水処理の工程を省略したりする場合があります。
このような目に見えない手抜き工事は、施工直後には問題がなくても、数年後に劣化が進み、突然雨漏りとして現れることが少なくありません。
一度雨漏りが発生してしまうと、修理費用は軽度なものでも数万円から、広範囲に及ぶと数十万円以上になることもあり、結果的に高額な出費を強いられることになります。
そして第三に、既存の屋根自体の経年劣化です。
太陽光パネルを設置する時点で、既に屋根材や防水シートが劣化している場合、その上に新たな負荷をかけることで雨漏りを引き起こすことがあります。
太陽光発電システムは、一度設置すると簡単に撤去することはできません。
そのため、事前の入念な屋根調査を行わずに工事を進めてしまうと、後から屋根全体の葺き替えや修理が必要となり、余計なコストと手間がかかってしまう恐れがあります。
また、ソーラーパネル以外の原因でも雨漏りが発生する危険性があります。
ぜひこちらの記事も併せてご確認ください。
▶︎雨漏りの原因は?:屋根材だけじゃない!板金や下地にもご注意を
雨漏りを防ぐためのポイント

太陽光パネル設置による雨漏りを防ぐためには、施工業者の選定が最も重要です。
以下のポイントを業者選びの参考にすることで、不安を解消し、安心して太陽光発電システムを導入することができます。
屋根の知識と実績を持つ業者かを見極める
一口に「太陽光パネル設置業者」と言っても、その得意分野は様々です。
屋根は建物の生命線であり、太陽光パネルの設置も屋根工事の一環です。
信頼できる業者は、太陽光発電に関する知識だけでなく、屋根そのものの構造や材質に関する専門知識を豊富に持っています。
瓦屋根の経験が豊富か、スレート屋根の施工実績はどうかなど、具体的な事例を確認し、メーカーから認定を受けた施工技術者かどうかという点も、技術力の判断材料となります。
事前の現地調査を丁寧に行ってくれるか
信頼できる業者は、契約前に必ず専門の担当者が現地を訪れ、屋根の材質、劣化の状況、強度などを細かくチェックします。
特に築年数の経った建物では、屋根材の下にある防水シートや野地板の状態も確認する必要があります。
ドローンなどを活用し、普段見えない場所まで詳細に診断してくれる業者であれば、設置後のトラブルリスクを大きく軽減することができるでしょう。
屋根材ごとの注意点と正しい施工法
屋根の材質によって、雨漏りリスクは大きく異なります。
スレート屋根の場合、専用の架台金具で穴を開け、その周囲をコーキング剤で防水処理します。
コーキング材の経年劣化が雨漏りの原因となるため、耐久性の高い製品を使用し、丁寧に処理を行うことが重要です。
瓦屋根の場合は、瓦を部分的に外して設置金具を固定します。
この際、瓦を固定するための漆喰の扱いが非常に重要となります。
知識のない業者が無理に瓦を外したり、割ったりすると雨水の浸入路を作ってしまうため、瓦屋根の扱いに慣れた業者に依頼することが不可欠です。
確実な保証内容を確認する。
万が一の事態に備え、施工業者独自の「雨漏り保証」が付帯しているかを必ず確認してください。
太陽光パネルのメーカー保証は、製品の不具合が主な対象であり、施工不良によって引き起こされた雨漏りは保証対象外となるケースがほとんどです。
そのため、メーカー保証だけでなく、施工会社がどれくらいの期間、どのような内容の雨漏り保証を提供しているのかを事前に把握することが大切です。
また、台風や大雪といった自然災害による雨漏りは、火災保険で補償を受けられる場合もあるため、ご加入中の保険内容も確認しておきましょう。
まとめ
太陽光パネル設置後の雨漏りは、適切な業者選びによって十分に防ぐことができます。
確実な施工を行うことで、設置した後にも安心して生活することができます。
ぜひこの記事を参考にして、ソーラーパネルの設置を参考にしてください。
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