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はじめての屋根カバー工法:住まいの寿命を延ばす賢い選択
はじめに

大切な住まいを守る屋根。日々の紫外線や風雨にさらされ、知らず知らずのうちに劣化は進行しています。
特に、築年数が経過した住宅では、屋根材のひび割れや色褪せ、コケの発生といったサインが見られ始めることがあります。
こうした状況において、大規模な工事は避けたいけれど、家の安全は確保したいとお考えの方に最適なのが、既存の屋根に新しい屋根材をかぶせて施工する「カバー工法」です。
屋根のリフォームを検討している方はぜひ参考にしてください。
防水対策の要!「ルーフィング」の重要性と適切な屋根材選び

屋根カバー工法を成功させる上で、新しい屋根材の下に敷く防水シート「ルーフィング」の役割は、極めて重要です。
ルーフィングは、万が一新しい屋根材の下に雨水が浸入した場合でも、それが屋根内部、ひいては建物全体に及ぶのを防ぐための一次防水層として機能します。
これは屋根の耐久性を左右する生命線とも言える部分で、その品質と施工の丁寧さが、リフォーム後の安心感を大きく左右します。
また、屋根材選びも重要なポイントです。
屋根カバー工法では、既存の屋根の上に重ねるため、軽量であることが必須条件となります。
主に採用されるのは、耐久性と軽量性を兼ね備えたガルバリウム鋼板などの金属屋根や、柔軟性がありデザイン性にも富むアスファルトシングルです。
ガルバリウム鋼板は、軽量でありながらサビに強く、耐久性にも優れるため、長期的な視点で見てもメンテナンスの手間が少ないのが特徴です。
一方、アスファルトシングルは、カラーやデザインのバリエーションが豊富で、まるで瓦のような立体感を表現できる製品もあります。
これらの軽量屋根材は、既存の屋根にかかる負担を最小限に抑えつつ、確かな保護性能を発揮します。
屋根カバー工法の費用と期間

屋根のリフォームを検討する際、多くの方が気になるのが「費用はどれくらいかかるのか?」「工事期間はどれくらい必要なのか?」という点でしょう。
計画的にリフォームを進めるためにも、これらの情報は非常に重要です。
屋根カバー工法の費用は、対象となる屋根の面積、お客様が選ばれる屋根材の種類、そして既存の屋根の劣化状態や特殊な形状の有無など、様々な要因によって大きく変動します。一般的な住宅の場合、数十万円から数百万円の範囲で収まることが多いですが、これはあくまで目安であり、正確な費用はお客様の住宅を直接拝見し、綿密な現地調査を行った上でお見積もりを提示させていただきます。
工事期間についても、屋根の大きさや形状、選定する屋根材の種類、さらには天候条件によって前後しますが、一般的な戸建て住宅であれば5日から10日程度で完了することが多いのが特徴です。
既存の屋根を撤去する作業がないため、葺き替え工事に比べて大幅に工期が短縮されます。
知っておきたい!屋根カバー工法のメリットと潜在的なデメリット

どんな優れた工法にも、その特性上、良い面と注意すべき面が存在します。
屋根カバー工法を検討する上で、以下のメリットと潜在的なデメリットを深く理解しておくことが、後悔しないリフォームに繋がります。
まず、屋根カバー工法の数あるメリットの中でも際立つのは、やはりコストパフォーマンスの高さです。
既存屋根の撤去費用や、それに伴って発生する廃材の処理費用が不要となるため、屋根の全面葺き替えと比較して初期投資を抑えることが可能です。
加えて、廃材の撤去作業がなくなる分、工事期間も大幅に短縮されます。
これにより、お客様の日常生活への影響を最小限に抑えつつ、スピーディーに屋根のリフォームを完了させることが可能です。
一方で、考慮すべきデメリットも存在します。
最も重要なのは、新しい屋根材を重ねることで、建物全体の重量が増加する点です。
特に築年数の古い建物や、耐震性に懸念がある場合は、建物構造への影響の事前確認が必要です。
建物の構造によっては、カバー工法が適さず、耐震補強などの追加工事が必要になったり、葺き替え工事が推奨されるケースもあります。
また、既存の屋根材やその下の下地が著しく腐食していたり、広範囲にわたる雨漏りが発生しているなど、深刻な劣化が見られる場合には、カバー工法では根本的な解決に至らない可能性があります。
このような状況では、一度既存の屋根を全て撤去し、下地から補修・交換を行う葺き替え工事が適切な選択となるでしょう。
さらに、複雑な形状の屋根や、極端に急勾配の屋根の場合、カバー工法での施工が技術的に難しい、あるいは非効率的となるケースもあります。
そのため、お客様の屋根の状態を正確に診断し、最適な工法を見極めるためには、専門家による現地調査と詳細な診断が不可欠となります。
まとめ
屋根は、日々の暮らしを守る上で最も重要な部分の一つであり、その状態は住まいの安全性や快適性に直結します。
屋根カバー工法は、その屋根を効率的かつ効果的にリフォームするための、非常に賢い選択肢の一つです。
特に屋根の下地は異常がなく屋根材のみに問題がある場合はおすすめです。
ぜひこの記事を参考にして、カバー工法を検討してください。
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